こんにちは、コーセーアールイーです。
まだまだと思っていても、誰にでもいつかはやってくる老後。
そして、人生100年時代といわれる現代において、私たちは老後資金をどれだけ準備しておく必要があるのでしょうか。
NISAやiDeCoは知っているけど始めた方がいいの？それだけで充分なの？などと疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。
今回は「老後のための資産形成」についてお話ししたいと思います。

 

■「老後資金2000万円問題」が与えたインパクト

 

 

多くの日本人に老後資金の必要性を感じさせた、いわゆる「老後資金2000万円問題」。
2019年、金融庁による金融審議会の報告書を基にしたマスメディアの報道によって、
65歳以上が30年間、標準的な生活を送るためには、公的年金以外に2000万円が必要だと話題になりました。
金融審議会の報告書によると夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦のみ無職世帯での月々の平均収入が209,198円、支出が263,718円で世帯収支が約5万5000円の赤字となっており、その赤字額を30年間積算すると約2000万円になることから「老後資金2000万円問題」が生まれたということです。
しかし、総務省による2022年家計調査報告をベースにした試算によると、1000万円あれば大丈夫だという指摘もあるなど、様々な意見が見られます。しかしながら、この「老後資金2000万円問題」が多くの人々にとって、老後のための資産形成を考えるきっかけとなったことはいうまでもありません。

 

 

■老後のための資産形成に有効なNISAとiDeCo

 

公的年金だけでは不足することが明確になった老後資金。
では、どうやって資産形成を実現すべきなのでしょうか。有効な手段として期待されているのがNISAやiDeCo。
「貯蓄から投資へ」というスローガンのもと、政府が積極的に後押ししています。
2024年にはNISAの制度が刷新され、より資産形成に適した制度へと生まれ変わる予定です。　

 

一言でいえば、NISAやiDeCoは株式や投資信託の税制優遇制度です。 通常、投資による資産運用で発生した利益には約20%の税金がかかりますが、これらの制度では非課税となり運用益をより多く手元に残せます。さらにiDeCoは掛金全額が所得控除となり税負担が軽減されます。
また、運用後に受け取るときの税制優遇措置も設けられています。

実際にNISA・iDeCoで、30歳の方が60歳までの30年間で2000万円積立てるには、毎月どの位運用すれば良いでしょうか？

 

金融庁の「資産運用シミュレーション」を使って算出すると、年率3％で運用した場合、毎月4万円で最終積立金額は約2330万円（内訳：元本1440万円、運用収益890万円）となります。
一方、30年間貯金のみで2000万円貯めようとすると、毎月約55,000円が必要です。貯金のみと比較すると、元本割れのリスクはありますがNISA・iDeCoで運用した方が目標額に届きやすいことはもちろんですし、毎月4万円なら頑張れるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、NISAやiDeCoの原資となるのはご自身の収入になるため、投資に回すお金がある場合は今すぐ始めるべきですが、毎月の収支が赤字になってまで始めるのは考えものです。
特に、手元資金に余裕がない状態でiDeCoを始めるのは、現金が必要になった時のことを考えるとお勧めできません。iDeCoは途中解約ができず、60歳までお金を引き出すことができないからです。

 

■不動産投資による資産形成

 

近年、資産形成の手段として選ばれている不動産投資。
毎月の収入から積立てていくNISA・iDeCoとは異なり、金融機関からの借入れによって資産を取得します。不動産を貸すことで、入居者から得られる家賃収入を「金融機関への返済など毎月の出費」に充てることができるため、少ない支出で不労所得による資産形成が実現できるのです。
さらに、不動産投資は減価償却によって所得税負担が軽減できたり、生命保険の代替として活用することで家計収支を改善できたりと、有効な資産形成手段として注目されているのです。

 

ただし、不動産投資はあくまでも投資。NISAやiDeCoに元本割れのリスクがあるように、不動産投資にも空室リスクのような投資リスクが存在します。大切なことは、ご自身の資産状況を踏まえて、一つの投資手段に偏ることなく、NISA・iDeCo・不動産投資などをバランスよく取り組むことだと思います。

 

不安の少ない老後を迎えるためには、一日も早く資産形成に取り組むことが重要なのではないでしょうか。

 

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